谷口吉生建築

建築ド素人だけど、建築巡りが好き。私の好みは、大まかに2つのベクトルに分かれていて、1つ目は引き算の美学が詰まったシンプルで洗練されたもの、2つ目は昔の人が趣向を凝らして作って 今に至るまで大事にされてきたもの。

今回は、1つ目のなかでも大好きな谷口吉生さんの建築について。谷口吉生さんの建築は、建物そのものだけではなく建物周辺も含めて、全てが整然と収められていて、清々しい気分になる。

ただ、その美しさは、目地(めじ:タイル等を縦横に配置する際のそれぞれの部材の継ぎ目の部分)を揃えていたり、窓から見える植栽、ガラスや水面に映る光の反射にまでこだわっていたり、柱の強度を保ちつつ細くすっきり見せるために わざわざ面取りしていたりすることによるらしい。

美と狂気って紙一重だなあとしみじみ。自分自身が適当な性格だから、余計に惹かれるのかもしれない。と、熱っぽく語りつつ、実際に訪ねたことがあるのは3つだけですが…

 

◾️訪ねたことがある建築

⚫︎鈴木大拙館 @金沢

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金沢市出身の仏教学者 鈴木大拙さんについて学べる博物館。宗教に関して不勉強なため、本質は理解できてないと思うけど、静謐な空気感が素晴らしかった。水面に白い建物が映っていて、視界の端の方で植栽の柳がゆら〜っと揺れている様子が心に残っている。建物裏にある森林公園を借景にしているのもさすが。私が訪ねた日は小雨が降っていたけれど、風流な雰囲気が醸し出されていて良かった。

 

⚫︎谷口吉郎・吉生記念金沢建築館 @金沢

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谷口吉生さんのお父様 谷口吉郎さんも有名な建築家、かつ 親子で金沢に縁があるそうで、この博物館では、金沢の都市や谷口親子の建築について学べる。実はこの写真に写っている面と反対側に水盤があり、建物内の窓から うっとりするような景色が見られる。また、私が訪ねたときはかなり空いていたので、スタッフの方が丁寧に案内してくださり、素人的には大変ありがたかった。

 

⚫︎豊田市美術館 @愛知

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いわゆる現代美術の展覧会が多めの美術館。美術館に着いてまず思ったのが、巨大…!そして、巨大なのに、細かい部分が凄まじく緻密…! 例えば階段。地面のタイルの目地、壁のタイルの目地、手すりの柵の間隔、全部が完璧に揃っていて痺れた。私は朝〜お昼までしかいられなかったけど、夕方〜夜も素晴らしいと思う。ちなみに、豊田市にはそこのメーカーの自動車しか走ってないのかなと思っていたけど、案外多種多様な自動車が走っていた。

 

 

◾️数年以内に絶対見に行きたい建築

以下2つ、東山魁夷と相性抜群だろうなあ。

以下2つは、すぐに行けそうなのに、何故かまだ行けていない。行けるうちに行かないと…

 

 

◾️他に好きな建築家と建築

最後に、谷口吉生建築以外について書いて終わりにしようかな。

⚫︎アルヴァロシザ氏

ポルトガルの建築家。40-50歳までに1つくらい見に行ってみたいという野望を抱いている。

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⚫︎安田幸一氏

ポーラ美術館 @箱根、福田美術館 @京都 に行ったとき、透明感・開放感があって気持ち良いなと思った。

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⚫︎その他

佐川美術館 @滋賀 も素敵だった。

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今回記事を書くにあたり、たくさんの写真を一気に見返して、我ながら好みが一貫しているなと思った。シンプル、直線メイン、白ベース、ガラス張り、明るい、植物、水…逆引き的に、好きそうな建築を探してみても面白いかもしれない。

 

※画像は各施設のサイトからお借りしました。