贅沢品2023①

2023年度は節目の年齢になるということで、景気付けにジュエリーを買うと決めていた。

そんななか、夏休みに行くつもりだったヨーロッパ旅行が催行中止になり、思わぬところで予算が浮いた。それに、旅行関係なく貯金も目標額を突破していた。また、仕事では半期ごとに昇格の機会があり、運良く2期連続で昇格した。さらには、ずっと憧れていたジュエリーが廃盤になるという噂を聞きつけた。

良い感じの口実が良い感じに揃ってるし、もうこれは手に入れても良い感じじゃない?ということで、冬の誕生月を待たずに清水買い。

ちなみに、貯金は数千万円とかそういう額ではない。SNS見てると富豪ばかりで怖くなる。あと、昇格も、会社の職階が異常に細かいだけで全然管理職とかではない。しかも購入時点では口約束状態で、先日ようやく通知をもらった。とりあえず虚構の記念品にならなくて良かった〜。

 

◾️購入品

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ショーメのリングを買いました! ただ、生活圏で被ったことがないので、具体名は万が一の何かしらに備えて伏せておこうかな (我ながらはっきりしないブログだわ)。

 

ショーメは「グランサンク」と呼ばれるパリの5大ジュエラーの一つ。ティアラやハチを模したシリーズが有名。

2018年夏に東京旅行に行った際、たまたま三菱一号館美術館でショーメ展が開催されていた。冷やかしでお邪魔したところ、数多のティアラの圧倒的な美しさ、ナポレオンの頃から続く伝統と その矜持、他メゾンの職人さんからも一目置かれていると言われる超絶技巧にすっかり心を奪われた。

ただ、当時の私は、モノ消費に興味がなく、自分がジュエリーを買って身に付けている姿は一切想像していなかった。百貨店のジュエリーフロアに降りた経験もなかったはず。でも、コロナ禍でコト消費が難しくなったのを機にジュエリーが気になり始めてからは、いつも頭の片隅にショーメがいた。

 

数年前に転職したとき、自分へのご褒美に何か買おうと、ショーメに試着しに行ったことがある。比較的優しい価格帯の品物を検討していたのだけど、物自体はとびきり可愛いのに、私にはあまり似合わなかった。

見かねた店員さんがご厚意で別の品物を出してくださり、そのただならぬ気品に思わず息を呑んだ。それもそのはず、世界の王族・皇族用のティアラの製作技術が小さなリングにも注ぎ込まれているとのことだった。

恐れ多くも試着させてもらうと、リングと自分の品格の釣り合いはさておき、デザイン面だけで見ると案外違和感はなく、何より気分が高揚した。妥協せず自分のタイミングまで待つこと数年、SNSのジュエリーに詳しい方にも相談させていただき、最終的に廃盤にとどめを刺される形で購入に至った。

 

正直な話、まだまだ分不相応だと感じていて、今のところは家で眺めたり着けたりして、ただただ見惚れる…と、美術品のようなポジションになっている。秋にいくつか芸術鑑賞の予定があるので、そこでデビューさせようかな? 使えば使うほど元を取れると承知のうえで、あえて芸術鑑賞時の永遠の相棒にするのも粋かもしれない。

 

まだ誕生日を迎えていないとは言え、年齢だけで考えると随分と大人になった。昔からずっと、精神的・経済的に自立した人になりたい、品と知性と遊び心のある人になりたいと思ってきたけど、仕上がりはいかほどか…まあ、理想に及んでいないのは間違いない。でも、過去に戻りたいとも思わないので、とりあえずはこんなものかしら。

多分ここから先が正念場なんだろうな。特に、自分自身と家族の老いを素直に受け入れられるのかすごく気になる。抗いようがないし、普段は呑気に生きてるけど、ふとした瞬間に鬱々としてしまう。

というわけで、理想の人物像こそ掲げてきたものの、人生のうち大半を「昔より今の方が良い」と思いながら過ごせたら、それ以上はないなあ。美しいリングに心の栄養をもらいつつ、一日一日を大事にしていきたい。

 

※画像はショーメのInstagramからお借りしました。